白昼夢

気がつくと、ここはビルの屋上。

今夜は満月。

その光は、やさしくコンクリートを照らす。

そろそろ、

 屋上の機械たちが

  本当の自分に目が醒めるころ。

さっきから、ブーンとうなっている冷却塔。

時おり、ウィーンとまわりだす、モーター。

突然、蒸気をふきだす煙突。

さあ、音楽会の始まりだ。

私も一緒にまじわろう。

心のメロディーを酌み交わし

 宴はつづいた。

そして、夜明け。

一億光年からの

 メッセージを聴きながら。

コンサートは終了した。



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