アンテナやその他
このコーナーではラジオの全般に関係する話を載せましたので、ご覧頂ければ幸いです。
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1. ★★★ アースについて ★★★
アースは電気洗濯機などの家電製品の感電事故の防止のためにアースのコンセントへの接続をします。
ラジオの場合は、感電事故のためではなく受信感度を良くするためにアースへの接続を行います。
※現在のラジオの回路は性能が良くなりアースは不要になりました。
アースは金属の棒を土の中へ埋めてそれに電線を繫いで作ることもできますが、室内のコンセントから
アースを作ることもできます。もともと、アース付きのコンセントがついている家屋もあります。
しかし、厳密には色々なアースがありますので、ネット上で掲載されている情報を基に、その種類やしくみ
について説明させて頂きます。
■ まず、電柱の面白い話から入りたいと思います。
当たり前のことですが、電柱は電線を遠くまで繫げるための柱です。
電線といっても、現在では電力線の他に、インターネットやケーブルテレビなどのデータ信号の線もあります。
色々な種類の電線が電柱にはくっ付いています。
NTTなどの通信会社が建てた電柱もあります。このような電柱は「電信柱」と呼びます。少し細めの柱です。
電信柱です。
電力会社が建てた電柱は「電力柱」と呼びます。普通良く見る太めの柱です。
電力柱です。
現在では、色々な種類の電線が「電力柱」にくっ付いていますので、さらに「共用柱」と呼びます。
「共用柱」が、一般的に電柱と呼んでいるものになります。
電柱には所有権を表すラベルが貼ってあります。地面に近い下に貼ってある方が所有者を表すそうです。
■ 電力柱には、どんな電力線が架かっているのでしょうか。
次の3種類が架かっています。
① 高圧線 6600V (3本で一組)
② 動力線 三相200V (2本とアース線1本③と共通)
③ 電灯線 単相3線式100V・200V (2本とアース線1本②と共通)
以下の写真のように架かっています。
3種類のうち一番下側に架かっている「電灯線」が一般家庭に引き込まれます。
「電灯線」の3本は、電柱には上から、白、赤、黒の色の順になっています。
白はアースです。赤は-100V、黒は+100Vです。※アースを0Vとした場合。
※例えば、+100Vの表記は交流として0Vより+100V電圧が高いこと意味します。
下図は電柱から家庭に引き込まれコンセントまでの配線のようすです。
コンセントの縦長穴の長い左側は電力線からのアースになっています。
コンセントの縦長穴の短い右側は電力線からの+100Vになっています。
コンセントの両方の縦長穴の下にあるアースの口は家屋のアースになっています。
※家屋のアースは戸建てでなく、集合住宅の場合は集合住宅としての独自の共通のアースになります。
※縦長穴の長い左側は電力線からのアースと書きましたが、工事の手違いもありますので注意してください。
このようにアースは2種類あります。
電力線アース、家屋アースはアースを取っている地面の場所が異なり多少の電圧差があります。
コンセントの形ですが、左が現在で、右が旧型です。
※蛇足ですが、家屋アースのついたコンセントでも内部で工事されていないこともあるようです。
ゲルマニウムラジオの受信感度を上げる目的ではどちらのアースでもかまいません。
それでは、ラジオ用のアースを電力線アースから作る方法を説明します。「電灯線アース」と呼びます。
※「電灯線アンテナ」としても使えますが、ノイズの発生量からするとアースとして使用するのが良いようです。
私はアンテナは別な方法で作成しました。私の居住地の電波の強さにもよるのかとも思います。
■ 「電灯線アース」の作成方法
コンセントの部品を買ってきて、片方の差し込みを外して1個だけにします。
これに写真にあるようなコンデンサーを付けて線を接続します。
コンデンサーは耐圧が交流の1000V以上で100~250pFとのことですが、
この写真では耐圧3000Vで100pFが入手できたので、この部品で作りました。
この「電灯線アース」コネクターを、100Vコンセントの縦長穴の長い左側へ挿し込んで、ラジオのアースとし
て使います。
間違って縦長穴の短い右側へ挿し込んでもラジオが壊れることはありません。尚、この右側に差し込んでも
聴こえる音量や音質に変化はありませんでした。※こちらの居住地や試験したラジオでの結果です。
また、この「電灯線アース」はアンテナにもなるとのことですので、ラジオのアンテナへ接続しましたが、音が
聴こえませんでした。※試験したラジオによるものなのか理由が分かりません。
最後に、コンセントにある「家屋アース」をラジオのアースへ直接接続してテストしたところ、「電灯線アース」
に比べ音量が少し低い感じで、ノイズも微妙にありました。
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