LCD(液晶)の表示のしくみを説明します。
ここで説明するLCDは「固定表示LCD」と呼ばれ、キッチンタイマーや、
時計表示で使用されるもので、表示パターンが固定されている液晶表示パネルに
なります。
このLCD(液晶)の製品の1例です。
このLCD(液晶)の表示のしくみはLEDなどに比べ複雑です。
まず、LEDの表示のドライブのしくみを下図に表します。
各セグメント(A~G)と、1桁目~4桁目の桁のクロスするところに
電流が流れるようにドライブします。
■ LEDの場合
次に、LCD(液晶)の表示のドライブのしくみは、
各桁共通のコモン(C0~C3) と、各桁2本ずつのセグメント(S0~S7)のクロスするところに
交流の電圧を与えるようにして黒色の発色を起こします。
LEDに比べ複雑な理由は、2枚のガラスの両面に電極パターンを配置しますが、ガラスの面に、
平面描画するので、パターンの線が交差することができず、結果的に1桁を2本の線にすることになり
複雑になっています。
■ LCDの場合
では、2枚のガラス面の電極パターンについて説明します。
■ まず、1枚目は以下のようになっています。
■ 2枚目は以下のようになっています。
以上の2枚のガラスを重ね合わせます。
※重ね合わせるので、両者は対象形であり、実際には1枚目のパターンは上下反転しています。
(説明上分かりやすくしています)
そして、表示したいところの電極の重なったところへ電圧をかけると、その部分の液晶物質が黒く発色します。
■ 1枚目と2枚目を重ねた状態です。
尚、ここで説明した「固定表示LCD」は、メーカーや製品用途によりパターンに微妙な差異があります。
■ ご興味のある方は、以下のブログにも詳細を載せていますのでご覧ください。