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1. ★★★ バリコンのないラジオ ★★★
一般的なバリコン(可変コンデンサ)がなく、
代わりに、可変コイルを使って選局をする
しくみです。
昔、小学生のときに作ったゲルマニウムラジオ
は、この方式でした。
当時はバリコンがないので、おかしいなと、
思っていました。
回路図は図3.になります。
図1. 一般的な回路
可変コンデンサ(バリコン)により
チューニング(選局)する方式です。
図2. 昔作られた回路
可変コイルにより、チューニング(選局)
する方式です。
戦前(1945年以前)には良く作られた
ようです。
図3. 私が作った変なラジオの回路
可変コイルによる方式(図2.)ですが、
コンデンサがありません。
以下の写真は、ゲルマニウムラジオを作るための部品です。これ以外にも色々な形状があります。
このラジオは図3.の回路です。この写真にある部品を使っています。
アンテナとアースについては、この写真にはありません。
大きさが分かるように10円硬貨も入れました。
下の写真のように、フェライトコアの黒い棒の位置を変えると選局ができます。
こちらは東京都に住んでいますが、写真A.では「AFN」放送が、写真B.では「TBS」が聴こえます。
写真A. 写真B.
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2. ★★★ CDで作ったラジオ ★★★
CD-ROMの表面が鏡のように光るのは、
アルミニウムの被膜によるものです。
電気を通す材質ですので、これを2枚合わせ
ると、コンデンサにすることができます。
左の写真のように、CD-ROMを半分に
ノコギリで切ります。
これを2つ作ります。
そして写真1.のように、この2つのラベル
面どうしを合わせます。
ラベル面どうしを合わせる理由は、左図の
ようにラベル面のすぐ下にアルミの被膜が
あるので、2つのCDのアルミ被膜がより
接近し、コンデンサの効果をだすことがで
きるからです。
写真1.は2枚のCDは重なりが少なくコンデンサの効果は少ないです。
写真2.はCDの重なりが大きいのでコンデンサの効果は大きいです。
これにより可変のコンデンサ(バリコン)の働きをすることができます。
写真1.
CDの重なりが少ない
写真2.
CDの重なりが大きい
■ CDのアルミ被膜に電線を接続する方法について。
アルミの被膜は保護膜があり電気が流れない状態になっています。このためこの保護膜を剥がさ
ないといけません。
このラジオの作成で一番苦労した作業で、良い方法を見つけるまでに何日もかかりました。
最初は磨き粉(クレンザーや車用のコンパウンド)で保護膜を剥がしてみました。保護膜を
何回も擦っているうちに、いつかは剥がれますが、アルミの被膜に到達した瞬間に、ひと擦りで
アルミ被膜も剥がれてしまいました。これを何回やってもダメでした。
ある日、歯付座金(歯付ワッシャ)を使ってネジで締め付ける方法を考えOKになりました。
CDの二か所に穴をあけ、その二か所に歯付座金を入れてネジで少しずつ締め付けていきます。
この二か所をテスターで電気が流れるか測りながら、締め付けていき、導通したら、ネジ締めを
止めます。これで作業は終了です。
図1.
左図のように歯付座金を保護膜側においてボルトと
ナットで締め付けます。
写真3.
歯付座金は歯車のような形をしています。
写真4.
CDにボルトで締め付けた状態です。
図2.
このラジオの回路です。
CD2枚合わせたものがバリコンに相当します。
写真にはコイルとバリコンのみが映っています。
アンテナ、アース、ダイオード、イヤホンは映っ
ていません。
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3. ★★★ トイレットペーパーの芯で作ったラジオ ★★★
トイレットペーパーの芯に、台所などで使用する
アルミのキッチンテープを貼り付けてコンデンサ
を作ります。また、芯に銅線を巻き付けてコイル
を作ります。
このコンデンサとコイルを接続してラジオの同調
回路を作りました。
以下にコンデンサの作りかたを載せました。
コンデンサはトイレットペーパーの芯を二つ使い
ます。
片方の芯は縦にハサミで切って、直径を小さく
して、もう片方の筒の中に差し込めるようにします。
これにより可変コンデンサ(バリコン)になる
ようにしています。
■ コンデンサの作り方。
写真1.
トイレットペーパーの芯2個とキッチンテープ
を用意します。
写真2.
片方の芯を縦に切ります。この切った方の芯
は直径を少し小さくして、もう片方の芯の中に
入れる内側の芯にします。
写真3.
芯の周りにアルミテープを写真のように斜めに
して貼付けます。
写真4.
芯に斜めにアルミテープを巻いた状態です。
写真5.
余った端のアルミテープを切り落とした状態で
す。
写真6.
左の芯へ右の芯を差し込みます。挿し込んだ内側の芯はセロテープ等で接着します。
写真7.
内側の芯を挿し込んだ状態
です。
内側の芯の直径は、抜き差
しが容易なきつさが良いで
す。
内側の芯にもアルミテープ
を巻くので、その厚みも考
慮します。
以下の写真は出来上がった状態のものです。写真A.はアルミテープを巻いて作ったコンデンサの
内側の芯を中に押し込んだ状態で、コンデンサの効果は高いです。写真B.は内側の芯を引き出し
た状態で、コンデンサの効果は低いです。
写真A. 写真B.
図1.
このラジオの回路です。
アルミテープを巻いた筒がバリコンに相当します。
写真にはコイルとバリコンのみが映っています。
アンテナ、アース、ダイオード、イヤホンは映っ
ていません。
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4. ★★★ 発行ダイオードで検波するラジオ ★★★
写真1.
一般的にはゲルマニウムダイオードを使って
検波しますが、このラジオはLED(発行ダイ
オード)を使って検波します。
LEDに光を当てると、一方のみへ電気を流
すダイオード状態になり音を聴くことが出来ま
す。
更に、このラジオは、小さな部品を使いとても
小さいものにしました。
LEDに日光や白色LEDの懐中電灯を当てると音が鳴ります。光を強くあて過ぎると音量が減少
します。
ゲルマニウムダイオードの半分位の音量です。
LEDの種類により、光を当てても鳴らないものが多かったです。
バリコンの代わりにトリマーを使いましたので、選択できる局数が少なく、3局しか聴こえません
でした。この中で、こちらは東京在住ですが、NHK第二が聴こえました。
写真2.
アンテナ、アース、イヤホンを接続した状態で
す。
写真3.
使用した部品です。
LED(発行ダイオード)
マイクロインダクタ(コイルの役目)
トリマー(バリコンの役目)
ユニバーサル基盤
写真4.
組み立てた状態です。
図1.
このラジオの回路です。